キッチンカーの出店持ち物リスト(行政イベント編)
2026.9.11 公開 執筆:合同会社セキレイ
キッチンカーで行政イベントに出るときの持ち物は、民間のマルシェとほぼ同じですが、いくつか行政イベント特有の項目があります。要項で指定される設備の制約が明確で、守っていないと当日出店を断られたり、翌年呼ばれなくなったりします。
当サイトが掲載している愛知県の募集要項に実際に書かれていた条件を挙げながら、持ち物を整理します。自分の出店スタイルに合わせて足し引きしてください。
書類・掲示物
行政イベントでは、当日に書類を求められることがあります。車に入れておくもの。
- 食品営業許可証(原本または写し):車内の見える場所に掲示するのが原則。保健所の巡回があるイベントでは必ず確認されます
- 出店決定通知書・車両通行証:会場への車両進入時に、警備員に見せる。通知書に「当日持参」と書いてあるのを見落としがち
- PL 保険の加入証の写し:求められることは少ないが、事故時に必要
- 小間割り図・当日スケジュール:搬入時刻、搬出時刻、駐車場の位置
- 主催者の緊急連絡先:本部テントの場所と、担当者の電話番号
- 価格表・メニュー表:見やすい大きさで。行政イベントは高齢の来場者も多い
- アレルギー表示:主要なアレルギー物質を表示する。要項で義務づけているイベントもある
- 食品衛生責任者の名札・プレート:掲示が求められる自治体がある
電源・火気
ここが行政イベントで一番制約が多いところです。要項の例を挙げます。
- 「簡易照明なし、発電機持込禁止」(蒲郡まつり、移動販売車ブース)
- 「電源2口1.5kW」(蒲郡まつり、飲食・物販ブース)
- 「電源は1ブース2,000W まで」(武豊町産業まつり)
- 「コンセント1つにつき別途2,000円」(春日井市納涼まつり)
- 「テント、電源なし」(半田市ふれあい産業まつり、キッチンカー枠)
つまり、電源が使えるか、使えるとして何ワットまでか、発電機を持ち込めるかの3点は、イベントごとにまったく違います。申込前に確認し、当日は次を用意します。
- 発電機(持込可の場合):防音型が望ましい。行政イベントでは騒音の苦情が主催者に行くため、要項で「防音型に限る」とされることがある。燃料は満タンで、予備の燃料は携行缶で
- ポータブル電源:発電機禁止のイベントで、冷蔵庫や照明を動かすのに使う。容量は自分の機器の消費電力から逆算
- 延長コード(屋外用・防雨型):会場電源を使う場合、電源盤から自分のブースまで10〜20m は見ておく
- ワット数の分かる表:自分の機器の消費電力を一覧にしておくと、要項の上限内に収める判断が早い
- 消火器:火気を使う出店では、多くの自治体で設置が求められる。粉末式の小型のもの。有効期限を確認
- ガスボンベの固定と予備:プロパンは転倒防止で固定。消防の指導で使用量の上限が決まっていることもある
水
キッチンカーは自前の給水タンクが前提です。行政イベントで水道が使える場合もありますが、「水道あり」と要項にあっても、飲用可か、ホースを繋げるか、共用で列ができるかは分かりません。
- 給水タンク満水+予備の飲料水:許可を取ったときのタンク容量が、作れるメニューの前提。足りない場合は予備のタンクで補給
- 排水タンクの空き容量:排水を会場の側溝に流すのは、ほぼ全てのイベントで禁止。持ち帰り
- 手洗い用の消毒液:手洗い設備は許可の要件だが、消毒液もあわせて
- ペーパータオル、清掃用の布巾・洗剤:閉店後の清掃で、会場の水道が使えないことを前提に
販売・会計
- 釣り銭:行政イベントの来場者は高齢層が多く、現金比率が高め。千円札と小銭を多めに
- キャッシュレス端末:使う場合、電波と電源の確保。会場によっては電波が弱い
- 領収書:団体や企業の来場者が求めることがある
- 売上の記録:閉店後に売上報告を求めるイベントがある。品目別に数えられるようにしておく
- 雨対策:客側のひさし、雨天時の商品保護。「小雨決行」が多いので、雨の中で売る前提
車両・区画
- 車検証の写し:車両サイズの確認で求められることがある(南区民まつりでは申請時に提出)
- 区画のサイズを確認:「間口5.4m×奥行3.6m」「10平方メートル未満」といった指定がある。車のサイズに加えて、のぼりや客側テーブルの分を含めて収まるか
- 輪止め・サイドオーナー:傾斜のある会場(芝生、公園)ではとくに
- のぼり・看板:区画内に収める。通路にはみ出すと注意される
- ゴムマット・養生:芝生や石畳の会場で、油汚れや車輪跡を防ぐ。「原状回復」が要項にあることが多い
ごみ
行政イベントは、ほぼ例外なく「ごみは持ち帰り」です。会場のごみ箱は来場者用で、出店者が使うことは禁止されます。
- ごみ袋(分別できるよう複数):可燃、プラ、缶・びん、油
- 廃油の処理容器:油を会場で捨てるのは絶対に禁止。固めるか、容器に入れて持ち帰る
- 来場者向けのごみ箱を置くかどうか:要項で「各店で回収」と決めているイベントもある。その場合は自店で出したごみは自店で回収する
撤収
- 搬出時刻の厳守:行政イベントは搬出の順番と時刻が決まっている。早すぎる撤収も、遅い撤収も、翌年に響く
- 区画の清掃と確認:油の跡、ガムテープの跡、輪止めの回収。「原状回復」の対象
- 主催者への報告:本部に撤収完了を伝える。売上報告用紙があれば、その場で提出
行政イベントで「あると助かる」もの
必須ではないが、行政イベントの性格上、役に立つもの。
- 名刺:市の担当課の職員、実行委員、商工会議所の人と話す機会が多い。翌年の案内につながる
- チラシや SNS の案内カード:地元の来場者は、その後の常連になりうる
- 子ども向けの小さな配慮(ステップ台、低い位置の価格表示):親子連れが多い
- 簡易な椅子とテーブル(許される場合):高齢の来場者が座って食べられると滞在が延びる
最後に
持ち物リストは、結局のところ「要項に書いてある制約を守るための道具」です。イベントごとに電源・発電機・水・ごみ・車両サイズの条件が違うので、申込前に要項の設備条件を読み、出店決定後に小間割りと当日スケジュールを読み、前日にこのリストで確認する、という3段階で使ってください。当サイトの各募集ページには、要項に書かれた設備条件を「備考」として抜き出しています。